子育てしながら心豊かに働こう

掲載日:2009年11月12日

いずれは経済的に自立した働き方をしたい!

子どもが小さなうちからフルタイムで働くのは負担が大きい。
でも、少しずつ時間を延ばし、経験を増やし、レベルアップできたら…。

そして、子どもが大きくなったときに、経済的に自立ができれば理想!

今回ご紹介するのは、すでにお子さんは高校生と中学生。
経済的に自立も果たした魅力的な先輩ママさんです。

[ラボ・テューター武あゆみさんのプロフィール]

家族は、高校2年男子、中学1年女子
結婚退職後、ラボ・テューターに。
現在15年目。ラボっ子は70名を超える。

孤独な中での子育てスタート

武さんがラボ・テューターになったのは、1994年。今から15年前のことです。
まったく知らない土地に引っ越してきて、友達もいない、実家も遠いところでの子育てスタート。子どもはかわいいので、一緒にいたい。けれども社会と接点を持っていたいという気持ちだったと武さん。そんな武さんが選んだのが、ラボ・テューターでした。


異年齢交流で楽しむ花いちもんめ

チラシを配ると、「教室に入りたい」と人が来る。
「わあ、本当に来ちゃった。どうしよう。私にできるのかな!?」。
最初はそんなスタートだったそうです。手探りで始めたラボ・テューター。けれども、このころのママ達が、ずっと長くお付き合いする仲間となりました。当時乳飲み子の母であった武さんにとって、ラボっ子のお母さんは、子育て仲間でもあり、子育ての先輩でもあり、相談相手でもありました。いっしょに悩み、いっしょに苦労をさらけ出せる仲間との出会いでした。

地域のママ達に支えられて

現在、大所帯のパーティを円滑に運営できているのは、武さんが常日頃のコミュニケーションを非常に大切にしているから。
「ちょっと集まってお茶飲みませんか?」
「ランチしましょう」
「学校でどうですか?」と、学校や家庭の様子を聞きながら、子どもたちのことを親といっしょに悩み、いっしょに成長していく、そしてラボの理念を伝えていくことに武さんは多くの時間を割いてきました。
次第に、古くからいっしょのママ達が共感し、武さんの思いや大切なことを新しいママ達に伝える、いわばメッセンジャー的な役目を果たしてくれるようになってきたのです。
今では、自然にママ達が輪を作り、お茶のみ会やランチ会など率先して行ってくれるおかげで、親同士のコミュニケーションがしっかりととられているそうです。

今いる子を大切にする


活動の様子をやさしく見守ります

女性がフルタイムで働くには、それなりの覚悟が必要です。かといって、パートや、自宅での講師では、なかなか収益が上がらず、経済的自立までが難しいのも事実です。武さんも、最初のうちは経済的自立を目指していたわけではありません。自己投資が多い分赤字になってしまうことも…。
けれども5年を過ぎたころから、次第に収益が上がってきたそうです。「取り組んでいるライブラリー(英語や日本語の物語CD)をよく聞く。週に一度会う子どもたちの話をよく聞く。親とのコミュニケーションをよくとる」。こういったことを地道に続けた結果、徐々にラボっ子の数は増えてきました。

ラボ・テューターに限ったことではありませんが、自宅での教室でそれなりに収益を上げるには、生徒(ラボではラボっこ)の人数が必要です。
「ラボっ子を増やすコツはなんですか?」とお伺いしたところ「退会者を出さないようにすること」とのお返事が返ってきました。
チラシを配って、どんどん入会者を増やしても、パーティの中身が伴わず、どんどん退会者が増えてしまうようでは、結局、パーティは大きくなりません。
今いる子どもたちを大切にする。そのための努力はいとわないと武さんは言います。「たとえ少人数であっても、その子たちを大切にしていれば必ず結果がついてきます」とも。

人生の岐路に立って


どろんこハリーを熱演する子どもたち

こうして、徐々にラボっ子を増やしながらも活動を継続していた武さんでしたが、さらに大きな転機が訪れます。それは、突然のご主人の死でした。
4年前、ご主人が病魔に冒され、看病のため、活動をしばらくお休みすることになった武さん。一家の大黒柱を失い、「もっと割りのいい仕事を探したほうがいいんじゃないの?」そんな失礼なことを言う人も少なくはありませんでした。
しかし、武さんは、人とつながり、人を育てるラボ・テューターの道を選びました。「お金ではなく、やりがいを選んだ」と武さん。ラボに理解を示し、武さんの将来を気遣いながら「仕事を続けなさい」と勇気づけてくれたご主人の意思がなければ、今の自分はなかった…と武さんは感じています。


子どもたちの表情はとてもイキイキ

ラボっ子が減らないように努力し、毎日できることをコツコツと続ける。そのうちに新たな人との出会いがあり、自分を信じてついてきてくれる人が回りに集まってきます。
結果的には、15周年を迎える今年、武パーティは70名を越える大所帯となりました。
現在武さんは、0才から大学生までのクラスを毎日持ち、二人のお子さんを育てています。「ぜいたくはできないけれど日々の暮らしには困らない、張りのある毎日」を過ごしているのです。

「好きなこと」が「単なる趣味」から「よそ様からお金をもらう仕事」に代わり、「プロ」となっていく。
その過程では、きっといくつかの「腹をくくる時期」があるでしょう。悲しいことがそのきっかけになってしまうこともあるでしょう。けれども、子育てをしながら、じっくりとその道を極めていく、ステップアップしていくということ。とても素晴らしいことではないでしょうか。

(取材・文・撮影/宗像陽子)

武さんからのメッセージ

子どもたちが生きるエネルギーを与えてくれますよ!若返るし、ボケません!子どもたちの遊びの世界にすぐ入り込める人、向いていますよ。ぜひごいっしょにがんばりましょう。