
外遊びには、子どもが“快”になる要素がたくさん!

感覚統合のお話【後編】は、感覚統合の視点から見た、子どもが大好きな遊びについて。アメリカで、幼児対象に軽度発達障害児の療育センターで働いたり、日本でも発達相談や子育てアドバイス講座を行う茂木厚子さんに聞いてみました。
まずは、私たちが子どもの頃の遊びを思い出してみましょう。野原で転げ回ったり、どろんこ遊びやターザンごっこをしたり、川でザリガニやカエルをつかまえたり…。外遊びが多かったですよね。「これらは、感覚統合の視点からみると、筋肉をコントロールしながら使い、想像力を育み、体で感じる感覚を使いこなす遊びばかり。子どもたちは、 「固有覚」「前庭覚」「触覚」(詳しくは前編参照)の3つをフルに使い、成長できたのです」(茂木さん)。
子どもの外遊びの環境は、以前と比べ変わってしまいましたが、「ブランコやすべり台、砂場など公園の遊具は、子どもの感覚を育てる“教材”」。とりわけ、「自然の中で、異年齢の子たちとどろんこ遊びやたき火、木登りなどで自由に遊べるプレーパークには、子どもが“快”になる要素がたくさん!親子で訪れ、いっしょに楽しみましょう」(茂木さん)。
※リトル・ママでは各地のプレーパークを紹介しています。近くのプレーパークを探してみてね。「おでかけ」⇒検索メニューのカテゴリ「公園・施設」でお好きな地域を検索!
感覚をフルに使う木登り、ブランコ、どろんこ遊び!

ここでは、子どもが“快”になり、「固有覚」「前庭覚」「触覚」それぞれの感覚をフルに使う遊びを、具体的に紹介します。
●力加減をコントロールする「固有覚」を使う遊びは…
「だるまさんがころんだ」など、歩いたり止まったりを繰り返したり、プレーパークで木登りや、ロープでターザンごっこ、穴ほりやおすもうなど体全体を使う遊び。木工作やくぎ打ちなど、グッと力が入る遊びなどがあげられます。
●バランスを取る「前庭覚」を使う遊びは…
ブランコやハンモックなどのゆれ遊び、すべり台やシーソー、片足けんけんなど。前庭覚は、揺れたり、高さやスピードを感じる際に使われます。
●本能的に肌で感じる「触覚」を使う遊びは…
砂や水、どろんこ遊びに加え、ボールプールで転がったり、くすごりっこ、紙をビリビリやぶく遊びなど。笛を吹いたりシャボン玉遊びも、触覚を使っています。
子どもが感覚を使う遊びって、日々の暮らしの中にたくさんありますよね。ただし、わが子が嫌いな遊びを無理やりさせるのはNG。「たとえば同じ触覚遊びでも、『砂遊びは苦手だけど水遊びは好き』など、好みがあるはず。まずは、子どもが好きな遊びはどれかをリサーチすることから始めましょう」(茂木さん)。
子どもは、楽しく遊んで育つもの

“感覚統合”のことを知ると、子どものする事には理由があり、目的があり、意味があることに気づきます。大人が困ったり、心配するような行動や遊びも、その子の発達に必要なことがあることがわかります。「子どもの感覚は、100人いれば100通り。できない事に目を向けてそれをとがめるのでなく、ちょっと見方を変えてかかわったり声をかけてあげたりすると、その子の世界が広がるきっかけになることもあるようです」(茂木さん)。
まだ耳慣れない“感覚統合”ですが、練馬区のNPO法人「あそびっこネットワーク」をはじめ各自治体や団体で、講座やワークショップが開催されています。「感覚統合についてもっとくわしく知りたい」というママ、足を運んでみては?
茂木さんおすすめの、感覚統合や子どもの発達についての本はこちら 。
●『おこだでませんように』(作・くすのきしげのり、絵・石井聖岳/小学館)
●『でこぼこした発達の子どもたち』(著・キャロル・ストック・クラノウィッツ・監訳・土田玲子、訳・高松綾子/すばる舎)
●『これでわかる 気になる子の育て方』(著・木村順/成美堂出版)
子どもは、楽しく遊んで育つもの。“感覚の統合”が“発達途上”なこの時期だからこそ、わが子を認め、共に遊び、子どもの“快”を大切にしていきましょう!

茂木厚子さん
米国カルフォルニア州の早期療育学校で、主に乳幼児を対象とした軽度発達障害児のための感覚統合を学び、その後特別支援学級に勤務。現在は、練馬区内で活動するNPO法人あそびっこネットワーク理事。発達相談や子育てアドバイス講座の講師を務める。一児の母。
(文:金田智子/取材協力:あそびっこネットワーク事務局)

























