コラムvol.13 「もしものために、ママが子どもにしてあげられること」

昨年、私はある病気で入院しました。
幸い大事には至らず元気に退院できたのですが、初めて自分の健康について真剣に考える機会になりました。
一番に考えた事は、私や主人に何かあった時、子どもに何がしてあげられるだろう?という事です。
財産はそれほどありませんが、貯金のこと、家の名義や保険のこと、できることはしてあげたいと思いました。
今、もしものために私ができることってありますか?
質問者:サクラ(仮名)

今回のご質問はママならみんな、多少なりとも共感することなのではないかしら。
もしもの時を考えるって言うと縁起でもないような気もするけれど、自分が一生懸命生きてきた中で出会った愛する人達やお世話になった人達に、どうやって『自分の財産・品物』を受け継いでもらうかや『自分の想いや心・感謝の気持ち』を伝えたりするかを考える、ということなのかなと思います。
法律家の立場から言うと、今、サクラさんがもしものためにできることは 『遺言(ゆいごん)』 を書くことです。サクラさんは遺言というとどんなイメージをお持ちでしょう? お年寄りが書くものとか、財産家のお金持ちが書くものとか。でも法律上は、15歳になれば誰でも一人で遺言を書くことができるようになるんです。それから、とくにお金持ちじゃなくても遺言を書く意味はいっぱいあるんですよ。財産はそれほどないとはいっても、サクラさんがおっしゃるような貯金、家の名義、保険のほかに、大切にしている品物はありませんか? 婚約指輪、独身時代に自分にご褒美で買ったブランドのバック、ご主人からプレゼントしてもらった腕時計、いつも本棚にある大切な本・・・。いろいろ思い出してみてくださいね。こういった財産や品物を、誰に受け継いでほしいか(誰に相続してほしいか)、サクラさんが遺言に書いておくことで、残された人達が悩むこともなく法律上もスムーズに、笑顔で受け継ぐことができます。
そして、財産や品物についての遺言を書く時に、ぜひぜひサクラさんに一緒に書いてもらいたいコトがあります。それは、サクラさんの想いや感謝の気持ちを伝える 『心の遺言』 です。
例えば、
「私は○○ちゃんのママでとっても幸せだったよ。夫の○○さん、一緒になれて幸せでした。みんな愛してます。ありがとう。」とか、
「子どもたち兄弟姉妹みんな仲良く助け合っていって欲しいと願っています。」とか、
「私が子供の頃からずっと面倒をみてくれて、反対された結婚も応援してくれた○○叔母ちゃん、とても感謝してます。ありがとう。」とか・・・。
これらは遺言に書いても法律上の意味はほぼないけれど、残される人達にとっての意味はとても大きいです。サクラさんが普段は照れくさくて面と向かっては言えないけれどもっている自分の想いや感謝の気持ちを書いておくことで、残される大切な人達の気持ちを癒すことができ、サクラさんも満足することができます。この『心の遺言』をサクラさんに、未来の自分や子ども達、夫や感謝している大切な人達への“お手紙”のような気持ちで書いてみてほしいと思います。
※法律上の注意
このコラムにはあえて「法律上の遺言の仕方」などのようなインターネット上や本によく書いてあるようなことは書きませんでした。でも財産や品物の遺言は、書き方や方式を間違えてしまうと無効な遺言となってしまうので注意が必要です。それだけ故人の最後の意思表示である遺言には厳格な方式が法律上求められているんですね。また、遺言で認知をしたり、遺言執行者を定めたり、他にも遺言ですることができるものが法律で定められています。
法律上ちゃんと有効な遺言を作る知識や、書き方のテクニック的なことは法律家がお手伝いできます。ただこのコラムに書いたような『心の遺言』は無視されがちです。けれども、財産と一緒に『ママの想いや心』を残すことは、とっても大切なことだと私は考えています。
この『心の遺言』、あなたはどう思いますか?
愛する人や愛する子どもに『ママからの心のメッセージ(心の遺言)』を
香苗先生のスレッドにカキコミしてみましょう。
『遺言』というと、なんだか堅苦しい感じがしますが、
愛する人への贈り物として『ママからの心のメッセージ(心の遺言)』だったら気軽に、
そして心をこめて書いてみようと思うママも多いはず。
是非、香苗先生のスレッドにカキコミしてくださいね!
司法書士 森 香苗(もり・かなえ)東京都出身。大学法学部を卒業後、法律事務所をはじめ、不動産鑑定士事務所、一般企業、派遣社員など様々な仕事を経験した後、独立開業。
不動産鑑定士事務所にいた頃、競売物件を扱う中で、住宅を差し押さえられてもどうすることもできないなど、法律の知識がなかったために不利益を被る人をたくさん見る。
また、シングルになったが財産分与のやり方がわからず、問題を抱えこんでしまう女性にも多数会う。法律を知らないために大変な思いをしているママが多いことを痛感。少しでも彼女たちを支援できないかと考え、司法書士という立場から様々な相談に応える。
相談・問い合わせなどはメールで(名前と連絡先をお忘れなく)
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